新型コロナウイルスの小児死亡例について
国立感染症研究所から、2022年1月1日から9月30日までの日本での新型コロナウイルス感染後の小児死亡例の疫学調査が公開されました。
詳細はこちらをご参照下さい。
以下、簡単な要約です。
・全国で57人の小児が新型コロナウイルス感染症関連で亡くなっています。
・死亡例の半数(58%)は持病が無い児です。
・年齢は0歳:16%、1-4歳:32%、5-11歳:40%、12-19歳:12%です。
・7月から死亡例が増加しています。
・発症から4日程度で心肺停止しています。
・主な原因は脳症、心筋炎、不整脈等です。
・ワクチン接種対象年齢(5歳以上)の死亡例は未接種者が88%、接種者が13%です。
どんな感染症でも数が増えると重症化や死亡例が出てきますが、それを防ぐ方法は多くありません。
SNSや口コミではワクチンについて心配になる情報も多く、悩まれている保護者の方も多いです。
しかし実際にほぼ毎日感染者を診療している小児科医として、
7月以降の第7波からは熱性けいれんが多いこと、
仙台市内の入院症例はほとんどが未接種の児であることが明らかとなっており、
接種の有無による重症度の差を確実に感じています。
また、ワクチン接種による心筋炎や不整脈等を発症した小児は、
宮城県では現在のところ確認されていません。
重症化予防のために、接種をご検討下さい。